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米連邦準備制度理事会(FRB)パウエル議長はマックレム・カナダ中銀総裁とともに、ワシントンのウィルソンセンターが主催したパネル討論会に参加した。その中で、パウエル議長は、「最近のデータは明らかに私たちの自信を深めるものではない。利下げに踏み切る確信を得るためには予想以上に時間がかかりそうなことを示している」と述べた。
米連邦準備制度理事会(FRB)は2年前に積極的な政策金利引き上げを開始した後、ほぼ四半世紀ぶりの高水準に金利を引き上げた。インフレ率は2022年夏のピーク(4年ぶりの高水準)から大幅に低下したが、最新のデータは依然としてサービス価格と住居費の高止まりを反映している。
借入コストの上昇と生活必需品の価格高騰は、多くのアメリカ人に消費の抑制を迫っている。一方、国内経済や雇用市場が堅調であるにもかかわらず、住宅ローン金利の上昇により不動産業界は実質的に足踏み状態に陥っている。
雇用市場の回復力、インフレ抑制におけるこれまでの成果を考慮すると、金融引き締め政策を長期的に維持することが適切と思われる。パウエル議長はさらに、「最新のデータと経済見通しが我々の方針を導くだろう」と述べた。つまり、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者が早急な利下げの必要性を見出していないという読みは、2024年内利下げが行われる可能性があるとしても、年末まで延期されることを示唆している。
地政学的な緊張の緩和と堅調な米国経済の兆しが投資家の債券への関心を減退させたため、米10年物国債利回りは11月2日以来の高水準となる4.7%まで急上昇した。先物市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げを開始するとの見方が減少し、ほぼ5人に1人が2024年に利下げはまったくないと回答した。
(米国10年物国債利回り推移チャート)
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