スイス国立銀行（中央銀行、SNB）は26日、政策金利を0.25％引き下げ、2023年初以来の低水準となる1.00％にすると発表した。これはスイス国立銀行にとって今年3会合連続での利下げであり、中央銀行がインフレに対処するための措置を徐々に解除していることを示すものである。この動きは、欧州中央銀行や米連邦準備制度理事会（FRB）が借入コストを引き下げるためにとった措置に沿ったもので、インフレが急速に冷え込む中、さらなる利下げの可能性が高まっている。 

（スイス国立銀行政策金利の推移。　出所：Forex Factory） 

これは、スイス中銀トーマス・ヨルダン総裁が12年間在任した最後の決定であり、スイスの物価上昇が鈍化したことを受けて実施の運びとなった。スイスのインフレ率は8月に1.1％まで低下し、過去15ヶ月間、中央銀行が目標とする0～2％の範囲内に収まっていた。ヨルダン総裁は今回の利下げ決定後、スイス中銀は再び利下げを行う用意があると述べ、スイスのインフレ圧力が著しく低下していることを強調した。 

後任のマーティン・シュレーゲル副総裁は、スイス中銀はインフレ率がさらに低下する可能性が高いと見ており、さらなる利下げもあり得ると語ったが、確約はしなかった。シュレーゲル氏は、スイスのインフレ圧力が弱まっていることが、追加利下げの決定につながったと指摘し、スイス中銀は2025年と2026年のインフレ見通しを引き下げ、さらに、2027年第2四半期の消費者物価上昇率を0.6％と想定している。 

「私たちの使命は物価の安定を維持することであり、今後もそれは変わらない」「スイス中銀の優先事項でもある」とシュレーゲル氏は26日、ロイターとのインタビューで述べた。物価の安定とは、インフレ率が0～2％の範囲にあることと定義され、ヨルダン氏の政権時代には重要な目標であった。過去15ヶ月間、金利引き上げと輸入物価の上昇を抑えるためのスイスフラン高を許容することで達成されてきた。 

免責事項 

本記事に掲載されたコメント、ニュース、調査、分析、価格、その他すべての情報は、読者への一般的な情報として提供されるものであり、示唆を与えるものではありません。Ultima Marketsは、記事執筆時および制作時に最新の情報を提供するために合理的な措置を講じていますが、その正確性を保証するものではなく、事前に予告することなく内容を変更することがあります。本誌に掲載された情報の利用により発生したいかなる損失・損害に対しても責任を負いません。 

marketing

See Full Bio