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イギリスの9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で1.7%上昇したが、8月の2.2%から低下し、2021年4月以来の低水準となった。英統計局の発表によると、この伸び率の縮小は航空運賃とガソリン代の下落によるもので、しかも、この数値はエコノミスト予想の1.9%を下回った。
(英国消費者物価指数の推移。 出所:英国国家統計局)
さらに、8月までの3ヵ月間の民間部門の賃金上昇率は4.8%へと鈍化し、イングランド銀行の第3四半期の4.8%上昇という予想と一致した。さらに、労働市場の冷え込みを示すように、英国の9月までの3ヵ月間の求人数は3万4000件減少し、84万1000件となり、コロナ禍前の状況に匹敵する水準となった。失業率も8月までの3ヵ月間に4.0%まで低下し、今年最低の水準となり、これに伴い雇用者数も過去最高を記録した。
その結果、今回発表された一連の経済指標はイングランド銀行の利下げ観測を強めた。現在、金利先物はイングランド銀行が年末までに25bp利下げを2回実施する可能性を90%と示唆しており、今週初めの80%から上昇した。今回のインフレ統計は、金融政策委員会が11月の金融政策決定会合で25bpsの利下げに賛成するための重要な障害を取り除くものだ。
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